NUMBER GIRLアルバム感想

その過激かつ独特なメロディと歌詞で、決して大ブレイクすることなく2002年に解散してしまったナンバガ。
しかし、ここまで熱い「音」が伝わってくるバンドは、日本のロックシーンにおいて殆ど皆無だろう。
そういう意味で、その売上以上に知名度とコアな人気を誇るバンド。




1.透明少女
2.転校生
3.Pixie Du
4.Young girl seventeen
sexually knowing

5.タッチ
          /10曲
SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT 92
1999年 2ndアルバム

メジャーでは1stアルバム。
バンドが一丸となって、全ての情熱を「音」に載せて展開されるこのメロディを、とにかく耳で聴くより体で体感してほしい。 ゲインかかりまくりのギターの音圧と、ひたすら力任せに叩きまくるドラムス・・・・ そしてそこから生まれる独特なメロディラインは、まさに唯一無二というべき素晴らしいものである。 こんな気分を味わえるロック・アルバムには、今までに出会ったことがなかった。

一曲目の
タッチのイントロから、凡百のロックバンドからは決して汲み取ることのできない勢いが感じられ、感動させられてしまう。二曲目のPixie Duは、かの名バンド「ピクシーズ」の名前がタイトルに含まれていることが興味深いが、2分間の単調ながら素晴らしい展開にひたすら圧倒される楽曲。その後も裸足の季節Young girl〜と格好良過ぎる楽曲が続く。 5、6曲目はちょっと小休止的な楽曲だが(但し普通のアーティストなら、看板曲にもなりうるヘヴィで勢いのある楽曲なのに、このアルバムにおいては他が凄すぎるために・・・)、日常に生きる少の中間部の展開など、色々と魅せてくれる。

そして、まさか前半部を超える怒涛の展開が、最後の3曲で待ち受けていようとは。 
透明少女は、このアルバム中でも最もドラムがフル機動している楽曲で、その勢いはとてもここには書き表せない。でもそんな中で、どこか文学的な歌詞にドキッとさせられることすらある。 J-ROCK史上の名曲として、これからも語り継がれて欲しいものだ。 続く転校生も、その勢いを全く落とすことの無い楽曲。ナンバガらしいサビメロは、まさに唯一無二の極み... そして10曲目のEIGHT BEATERは、もはや「くっ〜り〜かえす諸行無常!!」に終始圧倒されるのみ。。。

様々な表現を用いても、このアルバムの素晴らしさをイマイチ表現できなかったのがもどかしい。是非、それぞれの体で体感してほしい。